そのストレッチ、逆効果です。
お子さんの膝の痛みの「本当の原因」を理解し、科学的根拠に基づいた正しいアプローチを始めましょう。
痛みの真犯人:なぜ膝が悲鳴を上げるのか?
膝で起きていること:オスグッド病 vs ジャンパー膝
オスグッド病
場所: すねの骨の出っ張り(脛骨粗面)
成長期の軟骨が剥離・炎症
ジャンパー膝
場所: 膝のお皿の下の腱(膝蓋腱)
腱そのものが損傷・炎症
全身の機能不全:3つの“真の黒幕”
科学的な解決策:根本改善へのロードマップ
1
火事を消す (炎症の鎮静)
まずは痛みの原因である筋肉の過剰な緊張を解放します。ストレッチではなく、圧をかける「筋膜リリース」で、痛む組織への負担を最小限に抑えながら柔軟性を取り戻します。
↓
2
火事が起きない家を建てる (機能の再構築)
太ももの緊張が取れたら、真の黒幕である全身の機能不全を改善するトレーニングを開始し、痛みが再発しない体を作ります。
自宅でできる3つの根本的アプローチ
目的: 眠っているお尻の筋肉を目覚めさせ、本来のメインエンジンとして機能させる。
エクササイズ例: ヒップリフト
- 仰向けになり、膝を90度に曲げ、足は肩幅に開く。
- お尻に力を入れ、肩から膝までが一直線になるまで持ち上げる。
- 最高点で3秒キープし、ゆっくりと下ろす。
- 15回を1セットとし、2-3セット行う。
目的: 崩れた足のアーチを支える筋肉を鍛え、土台を安定させる。
エクササイズ例: タオルギャザー
- 椅子に座り、床に広げたタオルの上にかかとを置く。
- かかとを床につけたまま、足の指だけでタオルをたぐり寄せる。
- 最後までたぐり寄せたら、逆の動きでタオルを広げる。
- これを5回繰り返す。
目的: 動作中の体のブレをなくし、脚への不要な負担を減らす。
エクササイズ例: バードドッグ
- 四つ這いになり、手は肩の真下、膝は股関節の真下に置く。
- お腹に力を入れ、背中をまっすぐに保つ。
- 右手と左足を、床と平行になるまでゆっくりと前後に伸ばす。
- 体がぐらつかないように5秒キープし、ゆっくり戻す。
- 反対側も同様に行い、交互に10回繰り返す。
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