投稿者: 中野 雄太

  • 【一目でわかる】肩甲骨の解基本的な構造と、専門家だけが知る“3つの面白い秘密”

    【一目でわかる】肩甲骨の解基本的な構造と、専門家だけが知る“3つの面白い秘密”

    肩甲骨の構造、複雑で、覚えられない…。
    学生の方、トレーナーの方、そして、ご自身の体への知的好奇心を満たしたい、全ての方へ。

    このページは、そんなあなたのための「究極のカンペ」であり、そして、「知のエンターテイメント」です。

    難しい解説は、後回し。
    まずは、この記事の「結論」と「一枚の図」、そして、あなたがきっと誰かに話したくなる「3つの面白い秘密」だけ、頭に入れてください。
    それだけで、肩甲骨の全てが、好きになります。


    【結論】肩甲骨とは、2枚の「浮いている骨」と、それを操る「17本のロープ」である

    難しい言葉は、一旦、忘れてください。肩甲骨の構造は、極論、これだけです。

    1. 2枚の「骨(プレート)」が、背中の上で、浮いている。
    2. そのプレートに、前後左右から、無数の「筋肉(ロープ)」が、繋がっている。
    3. 脳が、そのロープを、巧みに、引いたり、緩めたりすることで、腕は、自由自在に動く。

    これからお話しする、全ての複雑な解剖学は、この、シンプルな原則の上に、成り立っています。


    【図解】全ての基本となる、一枚の地図

    肩甲骨を前から見た図

    肩甲骨を前から見た解剖図。烏口突起や関節窩、上腕骨頭など、肩関節の主要な骨の構造が、一目でわかるイラスト。
    肩甲骨を前から見た図

    肩甲骨を後ろから見た図

    肩甲骨を後ろから見た解剖図。肩甲棘や肩峰、回旋筋腱板が付着する溝など、肩甲骨の裏側の詳細な構造を示すイラスト。
    肩甲骨を後ろから見た図

    ▼専門的な話に興味がある方は、こちらをクリック

    • 僧帽筋(そうぼうきん):首の後ろから肩甲骨にかけて広がる筋肉で、肩甲骨を上げたり下げたり、回転させたりする動作に関与します。
    • 広背筋(こうはいきん):背中の下部から肩甲骨に付着する大きな筋肉で、肩を後ろに引いたり、腕を回す動作をサポートします。
    • 菱形筋(りょうけいきん):肩甲骨の内側に位置し、肩甲骨を内側に引き寄せる役割を果たします。
    • 肩甲挙筋:肩甲骨の上に位置し肩甲骨を持ち上げます。
    • 前鋸筋(ぜんきょきん):胸郭の側面から肩甲骨の内側に付着する筋肉で、肩甲骨を前方に引き出す動作をサポートします。
    • 小胸筋:関節窩を前下方に引き下げます。
    • 回旋腱板(かいせんけんばん):ローテーターカフとも呼ばれる肩甲骨を覆うようについている筋肉です。これらは上腕骨(腕の骨)に付着し肩関節の安定を保っています。ここ臨床では非常に重要
      1. 棘上筋
      2. 棘下筋
      3. 小円筋
      4. 肩甲下筋
    • 大円筋:肩甲骨の下方から始まり上腕骨の前側につく筋肉

    肩甲骨の自由な動きを支えているのが、僧帽筋、菱形筋、そして、肩の深層部にある“ローテーターカフ(回旋筋腱板)”といった、数多くの筋肉です。これらの筋肉が、オーケストラのように調和して働くことで、私たちの腕は、自由自在に動くことができます。


    【専門家の“ここが好き!”】肩甲骨の、面白すぎる「3つの秘密」

    秘密① 肩甲骨は、「前から」も、触れる。

    多くの人が、肩甲骨は背中側だけの骨だと思っています。しかし、実は、鎖骨の下あたりを、指でぐっと押し込むと、「烏口突起(うこうとっき)」という、カラスのくちばしのような、肩甲骨の一部に、直接、触れることができるのです。ここには、腕の重要な筋肉(上腕二頭筋の一部など)が付着しており、肩の不調の、隠れた原因となっていることも、少なくありません。

    秘密② 腕を上げる時、肩甲骨は、美しく“回転”している。

    あなたが腕を真上に上げる時、実は、肩関節だけが動いているわけではありません。肩関節が120度動くのに対し、肩甲骨が、連動して、60度、美しく「上方回旋」する。この、「2:1の、肩甲上腕リズム」という、絶妙な連携プレーがあって、初めて、私たちの腕は、スムーズに、180度、上がることができるのです。

    秘密③ 腕が、ある角度でだけ痛むなら、それは“衝突”のサイン。

    もし、あなたが腕を上げていく途中の、60度から120度の間だけで、痛みや引っかかりを感じるなら。それは、「ペインフルアークサイン(有痛弧徴候)」と呼ばれる、肩のインナーマッスル(棘上筋など)が、肩甲骨の一部(肩峰)と、衝突(インピンジメント)している、危険なサインかもしれません。


    【専門家の部屋】肩甲骨の「おもしろさ」を、覗いてみる

    ▼より専門的な解剖学に興味がある方は、こちらをクリック
    (ここに、アコーディオンブロックを設置)

    多くの「肩甲骨はがし」が、この、地味で、しかし、あまりにも重要な「前鋸筋」の存在を見落としている。それが、私が、この記事を書こうと思った、一つの、大きな理由でもあります。

    骨の名称 ここだけは、覚えておきたい「5つのランドマーク」

    • 肩峰(けんぽう): 肩の最も外側にある、屋根のような骨。
    • 烏口突起(うこうとっき): 鎖骨の下にある、カラスのくちばしのような突起。胸の筋肉が付着する。
    • 関節窩(かんせつか): 上腕骨の受け皿となる, 浅いくぼみ。
    • 肩甲棘(けんこうきょく): 肩甲骨を上下に分ける、背中側の大きな突起。
    • 肩甲骨下角(けんこうこつかかく): 肩甲骨の下の、尖った部分。腕を上げる際に、ダイナミックに外側へ動く、重要なポイント。

    筋肉リスト 肩を安定させる「4大インナーマッスル(回旋筋腱板)」

    肩関節を、深層部から、全方向で支える、最も重要な4つの筋肉、それが「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」です。これらは、上腕骨の先端(大結節・小結節)に付着し、肩関節の安定と補強に、絶大な役割を果たしています。

    回旋筋腱板
    (ローテーターカフ

    • 棘上筋
    • 棘下筋
    • 小円筋
    • 肩甲下筋
    回旋筋腱板(ローテーターカフ)の画像
    回旋筋腱板(ローテーターカフ)

    【専門家の“ここが好き!”】全ての鍵を握る、地味で、すごい筋肉「前鋸筋」

    さて、ここからは、少しマニアックな話をします。肩甲骨には、数多くの筋肉が付着していますが、私が、個人的に、最も「面白い!」と感じ、そして、最も「重要だ」と考えている筋肉が、一つあります。

    それが、「前鋸筋(ぜんきょきん)」です。

    前鋸筋の画像
    前鋸筋の停止部のわかりやすい画像

    その正体は、影の支配者この筋肉、非常に地味です。しかし、その働きは、まさに「影の支配者」。脇の下、肋骨の外側から始まり、なんと、肩甲骨と肋骨の「間」を通り抜けて、肩甲骨の裏側(前側)に、付着しているのです。

    この、一見、地味な筋肉こそが、

    • 肩甲骨を、肋骨に、安定して“貼り付けておく”ための、最も重要な「安定筋」であり、
    • ボクサーの力強いストレートや、ベンチプレスでの爆発的な挙上を、可能にする、力の伝達路であり、
    • そして、多くの「翼状肩甲(翼のように、肩甲骨が浮き出てしまう状態)」の、根本原因となっているのです。

    「呼吸」さえも、支配する

    さらに、驚くべきことに、前鋸筋は、「呼吸」にも、深く関わっています。その筋肉は、上部と下部で、全く逆の働きをするのです。

    • 上部は、息を吸う時に、肋骨を引き上げ
    • 下部は、息を吐く時に、肋骨を引き下げる。この、絶妙な連携プレーが、私たちの、深く、そして安定した呼吸を、支えているのです。

    あなたのパフォーマンスは、この筋肉が、目覚めるのを待っている

    私自身、長年水泳をしていますが、この「前鋸筋」を、意識的に使えるようになって初めて、腕の動きが、体幹と、本当の意味で、繋がりました。

    【応用編】なぜ、この知識が、あなたの“痛み”と関係するのか?

    さて、この「カンペ」を、手に入れた、あなたへ。

    では、なぜ、あなたの、この素晴らしい“翼”は、痛み、ゴリゴリと音を立てるのでしょうか?その、痛みと不調の「本当の原因」と、具体的な「解決策」については、こちらの「教科書」で、詳しくお話ししています。

    → 『【肩甲骨の教科書】痛みとゴリゴリ音の正体と、本当に効くセルフケア大全』へ、リンク

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  • 【院長日記】なぜ「痛い」のか、なぜ「硬い」のか。― その答えは、全て“脳”にあった。

    先日、私は、全く別のテーマを扱った、2本の、非常に興味深い動画に出会いました。
    一つは、痛み研究の第一人者が語る「痛みの科学」。もう一つは、ストレッチ研究の第一人者が語る「ストレッチの科学」

    そして、この2本を見終えた時、私は、一つの、驚くべき「共通点」に気づきました。

    なぜ、私たちの体は「痛む」のか。なぜ、私たちの体は「硬い」のか。
    その、全く違うように見える問いの答えが、実は、たった一つの場所を指し示していたのです。

    この記事は、その私の「発見の記録」です。

    各動画のまとめと感想はこちら
    なぜ、あなたの痛みは治らないのか?― 最新研究で解き明かされる「痛みの、本当の姿」
    【専門家が断言】ストレッチの6つの誤解と、本当に効果のある正しいやり方`

    【第1章】全ての鍵は、「脳」が握っていた。― 痛みと柔軟性の、驚くべき共通点

    私が、この2つの動画(痛み研究の牛田教授、ストレッチ研究の中村先生)を見て、最も衝撃を受け、そして、最も「やはりそうだったか」と感じた、共通の結論。
    それは、私たちの体の不調や限界を決めている、最大の要因は、物理的な組織(骨や筋肉)ではなく、司令塔である「脳」そのものである、という事実でした。

    「痛みの正体」は、脳の“過敏さ”

    牛田教授は、多くの慢性痛が、ケガや神経ではなく、過去の痛みの「記憶」や「ストレス」によって、脳そのものが、痛みに対して過敏になってしまうことで生まれる、と解説しています。

    「体の硬さの正体」も、脳の“ブレーキ”

    同様に、中村先生は、体が硬いのは、筋肉が硬いのではなく、それ以上伸ばすと危険だと、脳が、筋肉を緊張させる「防御ブレーキ」をかけているせいだ、と解説しています。

    院長
    院長

    つまり、「痛み」も「硬さ」も、その多くは、脳が、あなたの体を守るために、良かれと思って、引き起こしている「過剰防衛」なのです。その過剰防衛にしっかり耳を傾ける事が改めて重要だなと感じました。


    【第2章】常識の崩壊 「見た目」に、騙されるな

    牛田教授の提言:「膝が変形しても、痛いのは3人に1人」

    レントゲンで、骨が激しく変形していても、大多数の人は、痛みを感じずに生活している。この事実は、「痛みの原因は、画像の見た目だけでは、決して判断できない」という、極めて重要な現実を示しています。

    中村先生の提言:「体が柔らかい人」は、ただ“痛みに慣れている”だけ

    同様に、体が柔らかい人と硬い人の差は、筋肉の物理的な柔らかさではなく、ストレッチによる痛みに対する、脳の「慣れ」だと言います。

    院長
    院長

    この話は、私が、日々の臨床で、「軟骨すり減ってても痛くない人はたくさんいますよ。本当に軟骨のせいだと思いますか?」とお話ししていたことを立証してくれるものでした。

    【第3章】常識の崩壊 「安静」は、むしろ“悪”である

    牛田教授の提言:「じっとしている」と、神経が過敏になる

    教授の研究によると、関節を動かさずに「安静」にしていると、私たちの神経は、むしろ過敏になり、「ここに炎症があるぞ」という、偽りの痛み信号を、脳に送り始めてしまう、というのです。

    中村先生の提言:運動前の「静的ストレッチ」は、むしろ逆効果

    運動前に、じわっと筋肉を伸ばし続ける「静的ストレッチ」は、むしろ筋力を一時的に低下させ、パフォーマンスを下げる可能性がある、と、最新のスポーツ科学では言われています。

    院長
    院長

    人間の体は、「動くこと」を前提に、設計されています。
    私が、院内で「疲れてきたら、無理せず、立って、歩いて、一度リセットしましょう」と、常にお話しするのも、このためです。
    痛みは、固めることでは、決して治らない。痛みとは、正しく動かし、解放していくものなのです。

    「脳の過敏性」が引き起こす、具体的な症状とは?

    この記事で解説した「中枢性感作」という現象は、具体的にどのような症状として現れるのでしょうか。その最も代表的な例が、“ずっと痛い”タイプの慢性腰痛です。この脳のメカニズムが、実際の腰痛にどう影響するのかを具体的に解説したのが、こちらの記事です。
    『【診断】あなたの慢性腰痛はどっち?“ずっと痛い” vs “繰り返す”』


    【結論】だから、学びは、面白い。

    この2本の動画は、私に、新たな学びと、これまでの臨床経験への、大きな自信を与えてくれました。
    一見、バラバラに見える事象も、その本質を探求していくと、一つの、美しい真実に繋がっていく。

    これだから、この仕事は、面白いのです。

    これからも、私は、学び続けます。
    この、長岡京市で、私を頼ってくださる、あなたのために。

    【次のステップ】あなたの「痛み」の、本当の物語を探しに

    この「痛みの新常識」を知ったあなたが、次に取るべき、具体的な一歩は、何でしょうか。
    それは、ご自身の「痛み」が、一体、どの物語に属するのかを、知ることです。

    私たちの「図書館」には、この新常識に基づき、様々な「痛み」の謎を解き明かすための、専門書を、ご用意しています。

    《もし、あなたの痛みが「ケガ」に起因するなら…》

    《もし、あなたの痛みが「体の使い方」に起因するなら…》

    そして、もし、あなたが、どの物語から読めば良いか、分からないのなら。

    (私たちの図書館への、最終的な案内)まずは、全ての基本が分かる、私たちの「図書館」の、総合案内所へお越しください。

    → 『【完全ガイド】接骨院で迷ったら最初に読むページ』へ

    【今回、私の思考を整理してくれた、素晴らしい動画たち】

  • 【専門家が断言】ストレッチの6つの誤解と、本当に効果のある正しいやり方

    「体を柔らかくしたい」
    「ケガを予防したい」
    「運動後の疲労を取りたい」

    様々な目的で、多くの人が、日々、ストレッチに取り組んでいます。
    しかし、もし、あなたが信じてきたその「常識」の多くが、科学的には、ほとんど意味がないとしたら…?

    この記事では、ストレッチ研究の第一人者である、西九州大学の中村正人先生が語る、私たちの常識を根底から覆す「ストレッチの6つの新常識」について、一人の臨床家としての視点を交えながら、分かりやすく解説していきます。

    この記事を読み終える頃、あなたは、ストレッチという行為の「本当の価値」を知り、あなたの貴重な時間を、最も効果的に使うための、新しい羅針盤を、手にしているはずです。

    この記事について書こうと思ったきっかけはこちらの記事から
    なぜ、あなたの痛みは治らないのか?― 最新研究で解き明かされる「痛みの、本当の姿」

    【誤解①】「体が硬い」は、筋肉のせい?

    真実:差は、筋肉ではなく「痛への我慢強さ」

    体が硬い人と柔らかい人の違いは、筋肉そのものの物理的な硬さではなく、主にストレッチによる痛みへの感じ方や、我慢強さにあります。ストレッチを続けることで、脳がその痛み刺激に「慣れ」、より深く体を伸ばせるようになるため、「気持ちの問題」が大きいとされています。

    【誤解②】ストレッチの時間は、短い方が良い?

    真実:効果を得るには「最低30秒」、しかし持続は「10分未満」

    研究によると、関節の可動域を広げるには、最低でも30秒(高齢者は60秒)のストレッチが必要です。15秒程度では、残念ながら、ほぼ効果はありません。
    しかし、最も衝撃的なのは、その効果が、わずか5分~10分で、元に戻ってしまうという事実です。

    【誤解③】筋肉は、ストレッチで柔らかくなる?

    真実:筋肉を柔らかくするには「1日合計120秒以上」が必要

    筋肉そのものを、物理的に柔らかくするためには、1日合計で120秒(2分)以上のストレッチが必要だと、最新の研究は示しています。
    これは、例えば「30秒を4回」のように、分割して行ってもOKです。
    また、より効果を高めたいのであれば、「痛いけど、我慢できる」という、少し強めの強度で行う方が、筋肉の硬さは、より効果的に減少します。

    【誤解④】ストレッチは、全てのケガを予防する?

    真実:骨折や捻挫は、ほぼ予防できない

    結論から言うと、「ストレッチで、全てのケガが予防できる」ということは、ありません。
    骨折や靭帯損傷といった、強い外力によるケガは、ストレッチでは予防できません。
    ただし、肉離れなど、筋肉系のオーバーユース障害に関しては、良い効果をもたらす可能性があります。

    院長
    院長

    ストレッチの最大の予防効果は、「自分の体のコンディションを知る」という点にある、と私は考えています。「今日は、いつもより硬いな」と気づくことができれば、練習量を調整するなど、大きなケガを未然に防ぐための、賢い判断ができるのです。

    【誤解⑤】疲労回復や、筋肉痛に効く?

    真実:「疲労“感”」は取れるが、「疲労」そのものは取れない

    ストレッチは、運動後に落ちた筋力など、物理的な「疲労」そのものを、回復させる効果はありません。しかし、「あー、疲れたなー」という、主観的な「疲労感」は、確かに楽になります。
    同様に、運動前後のストレッチで、筋肉痛の発生を予防することはできませんが、すでに起きている筋肉痛の「痛み」を、一時的に和らげる効果はあります。

    院長
    院長

    そもそも、運動後の疲労や筋肉痛の主な原因は、筋肉内に溜まった「疲労物質」です。であるならば、本当にやるべきことは、ジョギングや入浴などで、全身の「血流」を改善し、その疲労物質を、速やかに洗い流してあげることです。ストレッチは、その「補助」と考えるのが、最も効果的です。

    【誤解⑥】リラクゼーション効果は、本当にある?

    真実:はい、それは、本当です。

    ストレッチには、副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる効果が、科学的にも示唆されています。深呼吸をしながら行うことで、その効果は、さらに高まります。

    院長
    院長

    ただ、もし、あなたが「リラックス」を一番の目的とするならば、私は、呼吸法と動きを連動させる「ヨガ」の方が、より効果的ではないか、と考えています。目的によって、最適な手段は、変わってくるのです。

    【結論】ストレッチを「猛進」するな。賢く「付き合え」。

    ストレッチは、かつて私たちが考えていたような「万能薬」ではありませんでした。
    しかし、痛みの「感じ方」を変え、関節の「可動域」を広げ、そして、心を「リラックス」させる効果は、確かに存在します。

    最も重要なのは、「何のために、ストレッチをするのか」を、あなた自身が理解し、自分の目的に合わせて、正しい方法で行うことです。
    漫然と行うのではなく、自分の体のコンディションを把握するための「対話ツール」として、無理なく、継続すること。
    それこそが、ストレッチとの、最も賢い付き合い方なのです。

    【出典・参考文献】

    • 中村雅俊 西九州大学リハビリテーション学部リハビリテーション学科 理学療法学専攻 専攻主任 主な著書『あらゆる不調が消える 世界一のストレッチ』『たった3秒筋トレ 世界最短時間で10歳若返る』

  • なぜ、あなたの痛みは治らないのか?― 最新研究で解き明かされる「痛みの、本当の姿」

    「マッサージしても、また元通り…」
    「レントゲンで異常なしと言われたのに、この痛みは何なんだ…」
    「手術を勧められたけど、本当に治るんだろうか…」

    長年、痛みに苦しむあなたが、一度は抱いたことのある、その不安。
    もし、その「治らない原因」が、私たちが信じてきた「痛みの常識」そのものの、間違いにあるとしたら…?

    この記事では、近年、テレビなどでも注目を集める、痛み研究の第一人者・愛知医科大学の牛田享宏教授が語る、私たちの常識を根底から覆す「痛みの新常識」について、一人の臨床家としての視点を交えながら、分かりやすく解説していきます。

    こちらの動画を見た時に思い出したもう一つの動画がこちら
    → 【専門家が断言】ストレッチの6つの誤解と、本当に効果のある正しいやり方

    (▼今回、議論の元となった、非常に示唆に富む動画はこちらです)

    この記事を読み終える頃、あなたは、ご自身の痛みの「本当の正体」を知り、「これから、何をすべきか」という、明確な光を見出しているはずです。

    【第1章】常識の崩壊① 「見た目(画像診断)」と「痛み」は、全くの別物である

    衝撃の事実① 「膝が変形しても、痛いのは3人に1人」

    牛田教授の研究によると、レントゲンで骨が激しく変形していても、実際に痛みを訴えるのは、3人に1人程度だと言います。この事実は、「痛みの原因は、画像の見た目だけでは、決して判断できない」という、極めて重要な現実を、私たちに教えてくれます。

    衝撃の事実② 「手術しても、痛みは治らないことが多い」

    同様に、メスで原因と思われる箇所を取り除いても、痛みが消えるとは限りません。なぜなら、痛みの原因は、手術で取り除けるような、単純な物理的損傷だけではないからです。

    院長
    院長

    これは、私が日々の臨床で、常に感じていることです。「先生、軟骨がすり減ってるから、痛いんですよね?サプリとか、飲んだ方がいいですか?」本当によく聞かれる質問ですが、私はいつもこうお答えしています。「その痛み、本当に軟骨のせいだと思いますか?軟骨減ってても痛くない人もたくさんいますよ」と。この話は、私が以前に書いた、『ヘルニアの記事』とも、深く繋がっています。私たちは、あまりにも「レントゲン写真」という、静止画に、囚われすぎているのです。

    → 関連記事:『「ヘルニアだから安静に」だけじゃない。〜』


    【第2章】常識の崩壊② 「安静」は、むしろ“害”である

    新常識① 「良い姿勢」を続けるのも、一種の“不自然”

    良い姿勢はもちろん大切ですが、問題は、「ずっと、同じ姿勢でいること」そのものです。「良い姿勢」もまた、特定の筋肉にとっては、一つの「ストレス」となり得ます。

    新常識② 「じっとしている」と、神経が過敏になる

    さらに、教授の研究では、関節を動かさずに「安静」にしていると、私たちの神経は、むしろ過敏になり、「ここに炎症があるぞ」という、偽りの痛み信号を、脳に送り始めてしまうことさえある、というのです。

    院長
    院長

    これも、本当にその通りで、よく患者さんに「入院して、ずっとベッドで寝てたら、腰って痛くなるじゃないですか?…」と説明しています。

    良い姿勢は大事なんですが良い姿勢でもずっと同じ姿勢はだめです良い姿勢は骨で座る。悪い姿勢は筋肉で座るようなイメージです。

    悪い姿勢はしようと思わなくてもできるので、最初くらいいい姿勢で座りませんか?って話します。

    あと、長時間の座り仕事の人なんかには「ちょくちょく立つ用事作ってね」って指導したりしています。

    正しい座り方の重要性とコツ:腰痛を防ぐ「骨で座る」という新常識


    【第3章】では、本当の「犯人」は誰なのか? ― 3種類の痛み

    では、私たちの体を悩ませる「痛み」の正体とは、一体何なのでしょうか。
    牛田教授は、痛みの原因を、大きく3つに分類しています。この分類を知ることが、あなたの痛みを、客観的に理解するための、最初の大きな一歩となります。

    ① 侵害受容性疼痛(いわゆる“ケガ”の痛み)

    これは、私たちが最もイメージしやすい、伝統的な痛みです。
    捻挫や打撲、骨折などによって、体の組織が物理的に損傷し、その場所から「痛い!」という信号が、神経を通って脳に送られることで発生します。原因がはっきりしており、基本的には、その損傷が治れば、痛みも消えていきます。

    ② 神経障害性疼痛(“神経”そのものの痛み)

    これは、少し厄介な痛みです。痛みの原因が、体の損傷部位ではなく、脳へと繋がる「神経」そのものにあるケースです。
    例えば、脳梗塞の後遺症で、麻痺した手が痛んだり、腰のヘルニアで、足にまでしびれや痛みが出たりするのが、これにあたります。痛いのは「手」や「足」でも、本当の犯人は、そこにはいないのです。

    ③ 痛覚変調性疼痛(“脳と心”が生み出す痛み)

    そして、多くの慢性痛の、本当の原因となっているのが、この、最も複雑で、見えにくい痛みです。
    これは、体に明確な損傷や、神経の傷がないにも関わらず、「脳」そのものが、痛みに対して、極度に過敏になってしまうことで発生します。
    牛田教授は、その引き金として、

    • 過去の、強い痛みの「記憶」
    • 現在の、社会的な「ストレス」
    • そして、時には「幼少期の体験」
      までもが、複雑に影響し、脳が「痛みの回路」を、暴走させてしまうのだと、解説しています。風が吹いただけでも、激痛として感じてしまう、という極端なケースも、この痛みに分類されます。


    (ここに、動画の解説を、分かりやすくまとめる。特に③の「過去の記憶」「ストレス」「幼少期の体験」が、脳を過敏にさせる、という部分を強調する)

    院長
    院長

    牛田教授は、さらに、「痛みとは、感覚と“苦痛”が伴った、不快な体験」だと定義しました。「好きなつねられても、それは嬉しいだけ」という、あのユーモラスな例え。あれこそが、痛みの本質を、完璧に捉えています。

    私たちの仕事は、単に「ケガ」を治すだけではありません。患者様が、その痛みに、どんな「物語」や「感情」を抱えているのか。その、目に見えない「苦痛」に寄り添うことこそが、本当の治療なのだと、改めて感じさせられました。


    【結論】そして、私たちは、どこへ向かうべきか

    この「痛みの新常識」を知った今、長年の痛みに悩む私たちは、どこへ向かえば良いのでしょうか。
    その答えは、もはや、一つしかありません。

    • レントゲン写真だけでなく、あなたの「体」と「物語」に、深く向き合ってくれる。
    • 「気のせい」「ストレスのせい」という言葉で、あなたの訴えから逃げない。
    • そして、この「痛みの複雑さ」を、深く、深く、理解している。

    そんな、信頼できる「かかりつけの専門家」を見つけ、二人三脚で、あなたの「痛みの物語」を、解き明かしていくこと。
    それこそが、長年の苦しみから抜け出すための、唯一にして、最高の道すじなのです。

    【出典・参考文献】

    私たちの、このウェブサイト全体が、まさに、この「痛みの新常識」に基づき、あなたの悩みを、根本から解き明かすために作られた「図書館」です。

    【院選びの、原点へ戻る】

    【治療院選びの、総合案内所へ戻る】
    この記事では「痛みの本当の姿」について詳しく解説しました。
    治療院選びに関する、あらゆる疑問を解決するための「総合案内所」は、以下のページです。まだご覧になっていない方は、ぜひブックマークしてお役立てください。

    『【もう迷わない】体の痛み・不調を感じたら最初に読んでください|治療院選びの完全ガイド』

  • 【子どものケガ】「あの時、こうすれば…」と後悔しないために。親が知るべき、最初の正しい一歩

    お子様の、すり傷、切り傷、打ち身。
    子育てにおいて、ケガは日常茶飯事かもしれません。

    しかし、その「いつものこと」という感覚の中に、時として、未来の後悔に繋がる、重大な見落としが隠れているとしたら…?

    この記事は、子どもの「もしも」の時に備え、「今のうちに、正しい知識を身につけておきたい」と願う、愛情深い全ての親御さんに向けて書きました。

    心配しすぎているあなたには、「冷静な判断基準」を。
    少し楽観的に考えがちなあなたには、「知っておくべきリスク」を。
    そして、全ての親御さんに、後悔しないための「最初の正しい一歩」を、具体的にお伝えします。

    【専門家の最初の問い】「なにがあったんですか?」

    私たちが、診察室で、お子様のケガと向き合う時、いつも最初にかける言葉があります。
    それは、「なにがあったんですか?」です。

    なぜなら、そのケガが起きた「本当の物語」の中にこそ、お子様を最速で回復させるための、全てのヒントが隠されているからです。
    私たちは、まず、一番近くで見ていた親御さんの「情報」に、深く耳を傾けます。

    そして、その「物語」と、お子様の体の状態(痛みが出る動き、表情など)を丁寧に照らし合わせ、

    • 「この動きで痛いということは、おそらく、こういう力が加わったはずだ」(推測)
    • 「であれば、考えられるケガは、この3つに絞られる」(リストアップ)
    • 「では、このテストで、本当の原因を特定しよう」(スクリーニング)
      という、論理的なプロセスで、根本原因を突き止めます。

    このページでは、その専門家の思考プロセスに沿って、子どものケガに関する疑問を、一つひとつ解き明かしていきます。


    【症状別ガイド】これって、うちの子はどのケガ?

    ここでは、子どもによく見られるケガの種類別に、その特徴と、私たちが用意した「専門書」への入り口をご案内します。今後、この書庫は、先生の新たな知見と共に、どんどん増えていきます。

    ケース① 急に腕を動かさなくなった → 【肘内障】

    手を引っ張った後などに多い、子どもの脱臼の一種です。正しい予防法を知ることが、何よりの愛情です。

    ケース② 転んで手や足をついた → 【骨折・捻挫】

    見た目では判断が難しい、骨折と捻挫の違い。私の実体験から、親が知るべき初期対応の全てをお話しします。

    ケース③:ボールが指に当たった → 【突き指】

    「ただの突き指」と放置するのが、一番危険です。後遺症を残さないための、正しい固定法とは?

    • → (記事作成中・近日公開)

    ケース④:スポーツの後に、膝が痛いと言う → 【成長痛(オスグッドなど)】

    「成長痛だから仕方ない」は、思考停止です。その痛みの裏に隠された、本当の原因を見つけ出し、子どものスポーツ生命を守ります。

    • → (記事作成中・近日公開)

    【Q&A】親御さんから、よくあるご質問

    Q
    ケガをしたら、病院(整形外科)と接骨院、どちらに行くべき?
    A

    それぞれに役割があります。「骨折の疑いが強い場合」や「レントゲン検査が必要な場合」は、まず整形外科が選択肢です。一方で、「捻挫や打撲、原因がはっきりしない痛み」や「休日・夜間で病院が見つからない時」は、私たち接骨院が、最初の相談窓口として非常に頼りになります。賢い使い分けが大切です。

    Q
    診断名は、どうやって伝えられますか?
    A

    私たちは、ただ「〇〇捻挫です」と結果だけを告げることはしません。
    「この動きで、ここに、こういう痛みが出るので、こういう状況です」と、診断に至った「根拠」を、必ずセットでお伝えします。これにより、親御さんが「なぜ、そう言えるのか」を、深く納得できるからです。

    Q
    どのくらいで治るのか、見通しは立ちますか?
    A

    はい。私たちは、必ず「だいたい、これくらいで(期間)、こういう状態まで治ります(ゴール)」という、具体的な「予後予測」をこれまでの経験や怪我の程度からお示しします。これにより、親御さんは、先の見えない不安から解放され、「あと〇週間頑張ろう」という、明確な希望を持つことができます。


    Q
    Q. 子どもの治療で、一番、気をつけていることは何ですか?
    A

    「表情」です。
    子どもは、言葉で痛みを正確に伝えられません。だからこそ、私たちは、言葉にならない「声」を、その子の表情から、誰よりも丁寧に読み取ります。そして、「嫌がられたら、治療は進まない」という現実を、よく理解しています。「大丈夫だよ」という声掛けで信頼関係を築き、その子の反応を見ながら、治療の強度を、ミリ単位で調整しています。


    【結論】子どもの「今」の痛みが、「未来」の体をつくる

    子どものケガの治療は、私たち専門家だけでは、決してうまくいきません。
    「なにがあったのか」という、一番近くで見たり聞いたりした親御さんの「情報」と、
    私たちの「専門知識」
    そして、お子様の「治りたい」という気持ち

    この3つが、一つのチームとなって、初めて「本当の完治」への扉は開かれます。

    どうか、覚えておいてください。
    子どもの体は、日々、成長し、変化しています。
    「今」の小さなケガへの、あなたの正しい対応が、お子様の「未来」の健やかな体をつくる、何よりも大切な礎となるのです。

    「これくらい大丈夫だろう」と、決して軽視せず、もし、あなたのお子様の「もしも」の時に、この記事が、冷静な判断を助ける「お守り」となれば、これ以上の喜びはありません。

    そして、もし今、この長岡京市で、お子様のケガに、一人で悩んでいるのなら。
    どうか、私たちを、あなたのチームの一員に加えてください。

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  • なぜ、病院で3度も見逃された「子どもの肘内障」を、当院は見抜けたのか?

    「レントゲンでは、異常ありませんね」

    もし、あなたが医師からこの言葉を告げられ、それでもお子さんが痛みに顔を歪めているとしたら。
    その時、親として感じるのは、安堵でしょうか。それとも、出口のない、深い不安でしょうか。

    この記事は、実際に当院であった、一つの「事件」の記録です。
    これは、単なる治療の成功事例ではありません。
    なぜ、3人もの医師が見抜けなかった真実に、私たち街の接骨院がたどり着けたのか。
    その「思考のプロセス」そのものを、包み隠さずお話しします。

    【事件の概要】原因不明の痛みと、途方に暮れた母親

    先日、当院に、一人の母親が駆け込むように相談に来られました。

    女性
    女性

    先生、旅行先で子どもがベッドから落ちて以来、腕を全く動かさなくなってしまったんです。もう何日も、この状態で…

    お話を伺うと、彼女はすでに、旅行先の大病院に2日、そして地元に帰ってきてからも、別の病院を受診していました。しかし、どの医師からも告げられたのは、同じ言葉。

    「レントゲンに異常はありません。原因は分かりません。」

    お子さんは痛がり続け、お母さんは途方に暮れていました。


    【仮説と検証】証言の矛盾点から、本当の原因を探る

    来院されたお母さんのお話は、こうでした。
    「旅行先で、子どもがベッドから落ちて以来、腕を全く動かさなくなった」

    私は、まず、その「事実」を、専門家として冷静に分析しました。
    すると、一つの「矛盾点」が浮かび上がってきます。

    「ベッドから落ちる」という衝撃だけで、肘内障が起きる典型的なメカニズムとは、少し違う。
    ここに、まだ語られていない、何か別の出来事があったのではないか?

    この矛盾点を解明するため、私は、さらに深く、当時の状況についてお話を伺いました。

    院長
    院長

    お母さん、少しだけ、当時のことを詳しく思い出していただけますか?ベッドから落ちる直前、お子さんは一人でしたか?例えば、誰かと遊んでいた、ということはありませんか?

    女性
    女性

    …ああ、そういえば。一緒に旅行していた、お友達の子と、ベッドの上でプロレスごっこのようなことをしていて…

    この新しい証言から、私は一つの「仮説」を立てました。

    「もしかしたら、本当の原因は『落下』ではなく、その直前の『遊び』の中にあるのではないか。例えば、落ちそうになったお友達を、とっさに、その腕を掴んで、引っ張り上げた。その瞬間に、肘が抜けたのではないか」

    お母さんは、その可能性にハッとされた表情を浮かべました。
    これで、私の頭の中では、ほぼ答えが見えました。あとは、この仮説が正しいかどうかを、最終的に「検証」するだけです。


    【仮説の立証】触診による、最終的な確認

    翌日、お母さんに連れられて、お子さんが来院されました。
    腕をだらんと下げ、痛がる様子。私の仮説は、より確からしいものとなっていました。

    ここから、最終的な検証に入ります。
    私は、お子さんが怖がらないように、優しく声をかけながら、その小さな肘の関節に、そっと触れさせていただきました。

    …やはり、間違いありませんでした。
    指先に、肘内障に特徴的な、橈骨頭のわずかなズレを、明確に触知しました。

    これで、全ての情報が一致しました。
    原因は、落下ではなく、肘内障です。


    【処置と結果】一瞬の整復と、その後の変化

    原因が特定できれば、あとは、あるべき場所へ戻すだけです。
    処置そのものは、ほんの短い時間で終わります。

    お子さんが怖がらないように優しく固定し、「コトン」というわずかな感触と共に、骨を正しい位置へと整復しました。

    すると、それまで痛みのために動かせなかった腕を、お子さんは、何事もなかったかのように、自然に動かし始めました。
    その様子を見て、付き添われていたお母さんも、ようやく安堵の表情を浮かべられていました。


    【考察】なぜ、肘内障は見逃されやすいのか?

    今回のケースのように、なぜ、肘内障は医療機関で見逃されてしまうことがあるのでしょうか。
    それには、いくつかの構造的な理由が考えられます。

    1. レントゲンには映らない  肘内障は、骨のズレが非常にわずかなため、レントゲン検査では「異常なし」と判断されることがほとんどです。
    2. 触診の重要性 そのため、診断には、経験豊富な専門家による丁寧な「触診」が不可欠となります。
    3. 問診の深さ  そして、「ベッドから落ちた」という最初の情報だけでなく、「その前に何をしていたか」という、詳細な状況を深く聞き出す問診が、真実を見抜く鍵となります。

    もちろん、全てのケースがこれに当てはまるわけではありません。
    しかし、もし、お子様の急なケガで、病院を受診しても原因がはっきりしない場合には、「レントゲンには映らない問題」「触診でしか分からない異常」の可能性も考え、私たちのような接骨院に、一度ご相談いただくことも、有効な選択肢の一つです。


    【結論】レントゲンに映らない真実を、見抜くために

    今回のケースから、私たちが学ぶべき最も重要な教訓。
    それは、「レントゲンは、万能ではない」という、シンプルな事実です。

    そして、そのレントゲンに映らない「真実」を見つけ出すために必要なのは、

    • 先入観なく、患者様の言葉に深く耳を傾ける「問診」
    • 経験に裏打ちされた、指先の感覚を信じる「触診」
    • そして、「なぜだろう?」と、決して諦めない「探求心」
      この3つに尽きると、私は考えています。

    もし今、あなたや、あなたの大切な人が、どこへ行っても「原因不明」と言われた痛みに、一人で苦しんでいるのなら。

    どうか、思い出してください。
    あなたの街には、レントゲン写真の向こう側にある、その痛みの「本当の理由」を、一緒に見つけ出そうとしてくれる専門家がいるということを。


    《長岡京市で、原因不明の痛みにお悩みの方へ》

    私たちは、あなたのその痛みの「本当の物語」が見つかるまで、決して諦めません。
    どんな些細なことでも構いません。まずは、あなたのお話をお聞かせください。

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  • 【もう迷わない】体の痛み・不調を感じたら最初に読んでください|治療院選びの完全ガイド

    【もう迷わない】体の痛み・不調を感じたら最初に読んでください|治療院選びの完全ガイド

    体が痛い…でも、どこへ行けばいいんだろう?

    街に溢れる「接骨院」「整形外科」「整体院」。見た目は似ていても、その中身は全くの別物です。この最初の選択を間違えると、回復が遅れたり、思わぬ費用がかかったりするかもしれません。

    ご安心ください。
    ここは、そんなあなたのあらゆる疑問や悩みを解決するために作られた、当サイト全体の『総合案内所』です。

    このページを道しるべにすれば、あなたはもう迷うことなく、ご自身の症状に最適な場所を見つけ出すことができます。さあ、根本解決への第一歩を踏み出しましょう。

    【STEP 1】まず、あなたの症状に「最適な場所」を知りましょう

    治療院選びで最も重要なのは、「あなたの症状は、そもそも、どこへ行くのが最適なのか?」という最初の選択です。

    この一手間が、あなたの治療院選びの成功を、確実なものにします。まずは以下の【比較ガイド】で、それぞれの役割の違いを正確に理解することから始めてください。

    ▼ 【必読】違いが分かれば、もう迷わない ▼
    → 【完全比較】接骨院・整形外科・整体院の違い|症状別にあなたに合う選び方が分かる

    【STEP 2】「接骨院」という選択肢を、もっと深く知るための“教科書”

    【結論の要約】

    「料金が分かりにくいのは、法律を守っている誠実さの証かもしれない」「施術後のサインは、あなたと私達との信頼の証」— 接骨院選びには、ウェブサイトの情報だけでは分からない“本質”があります。この本質を知るだけで、あなたは本当に信頼できるパートナーを見抜くことができます。

    以下の書庫で、あなたが“賢い患者”になるための知識を深めていきましょう。

    【知識編】後悔しないための“判断基準”を学ぶ

    まず、プロがどのような視点で「良い治療院」を判断しているのか、その思考のOS(基本ソフト)を手に入れましょう。

    【実践編】“本物”の治療院を、ウェブサイトで見抜く

    知識を武器に、いよいよ実践です。巷の口コミサイトだけでは決して分からない、私たちプロが同業者を評価する際に使う“5つの本音のチェックポイント”を、以下の記事で全て暴露しています。

    『【もう騙されない】良い接骨院・整骨院のホームページ、プロが見抜く5つの“本音”チェックリスト』


    【STEP 3】この長岡京市で「具体的な院」を探すなら

    知識は十分。いよいよ、この地域での具体的な選択肢を見ていきましょう。
    当院を含め、市内の全ての治療院を公平にリスト化した【地域マップ】が、あなたの最終決定をサポートします。ぜひ、ブックマークしてお役立てください。

    ▼ 長岡京市で治療院を探すなら、まずはこちらをチェック ▼
    → 『【2025年版】長岡京市の接骨院・整体・整形外科 全リスト|あなたの悩みに合う院は?』

    【追伸 特に「整体」でお探しだったあなたへ】
    もし、上記のリストをご覧になった上で、それでも「整体」という選択肢を強く考えているのであれば、最後にこちらの記事をお読みください。

    なぜ、当院のような国家資格を持つ接骨院が、一般的な整体院よりも安価に、かつ専門的な施術を提供できるのか。その“価格の逆転現象”の裏側を、正直にお話ししています。

    【長岡京市の整体探しの方へ】なぜ、国家資格者の本格施術が“破格の1,500円”で受けられるのか?

    【結論】知識はあなたを守る武器になる

    ここまで、治療院選びのステップを順にご案内してきました。この知識があれば、もうインターネット上の情報や広告に惑わされることはありません。

    しかし、それでもご自身の体のことで判断に迷ったり、不安を感じたりすることがあるかもしれません。

    そんな時こそ、思い出してください。私たち『なかの接骨院』は、いつでも頼れる「痛みの最初の相談窓口」です。一人で悩まず、どうぞお気軽にお声がけください。

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  • 接骨院でのサインは何のため?「受領委任制度」の仕組み、正直に話します

    接骨院での施術後、何気なく書類にサインをしていませんか?
    「いつも書いているけど、これって一体何なんだろう?」
    「もしかして、何か不利な契約を結ばされているんじゃ…?」
    そんな風に、少しだけ不安に思ったことがあるかもしれません。

    ご安心ください。そのサインは、決して不利な契約などではありません。
    それは、あなたが自己負担を最小限に抑え、安心して質の高い治療に専念できるようにするための、国が定めた非常に大切な「仕組み」の一部なのです。
    この記事では、そのサインの正体である「受領委任(じゅりょういにん)制度」について、接骨院の院長が、その仕組みから少しデリケートな裏側まで、包み隠さず、正直に、全てお話しします。


    なぜ、窓口で安く治療が受けられるのか?

    なぜ、接骨院では保険証を提示するだけで、窓口での支払いが数百円程度で済むのでしょうか。
    それは、私たちが「受領委任制度」という仕組みを利用しているからです。

    これは、一言でいうと「保険請求の面倒な手続きを、私たちがあなたに代わって(委任されて)行いますよ」という制度です。
    本来なら、あなたが一度治療費の全額を支払い、その後ご自身で健康保険組合に申請して7割分を返してもらう、という非常に手間のかかる手続きが必要です。
    この制度があるおかげで、あなたは窓口で自己負担分(1〜3割)を支払うだけで、すぐに治療を受けることができるのです。


    施術後のサインは「未来への信頼」を託す、白紙の委任状

    そして、皆さんが施術後にサインをされている用紙が、この「委任状」にあたります。

    ここで、正直にお話ししなければならないことがあります。
    この制度は、その仕組み上、すべてが「白紙委任」です。

    皆さんがサインをする時点では、まだその月の最終的な施術日数や内容は確定していません。つまり、あなたがしているサインは、「これから行われる施術と、その請求手続きの一切を、この先生を信頼してお願いします」という、未来に対する白紙の委任状なのです。
    これは、患者さんと私たち施術者の間に、強い「信頼関係」がなければ成り立たない、性善説に基づいた非常に日本的な制度と言えるかもしれません。


    「信頼」を支えるための、公的なチェック機能

    「それって、もし悪い先生だったら不正されるんじゃないの?」
    もちろん、そう思われるのは当然です。

    だからこそ、その信頼関係が崩れないように、ちゃんと二重、三重のチェック機能も用意されています。

    チェック機能① 医療費のお知らせ(利用実績)
    最も確実なのが、定期的にご自宅に届く「医療費のお知らせ」です。ここに、あなたがいつ、どの医療機関で、いくら治療を受けたかが明記されています。もし、記載された日数や金額に明らかに身に覚えのないものがあれば、それが不正を発見する手がかりになります。

    チェック機能② 患者照会
    そして、もう一つが、例の「患者照会」です。

    この制度については、他の記事で「患者抑制に繋がるのでは」とその問題点を詳しく指摘していますが、建前上は、こうした水増し請求などの不正がないかを確認するためのチェック機能の一つ、とされています。

    (※もし、実際に患者照会が届いて不安な方や、詳しい対処法について知りたい方は、こちらの安心ガイドをお読みください。)

    接骨院の「患者照会」が来たら?対処法と全知識


    そのサインは、あなたと私たちとの「信頼の証」

    この「受領委任」という制度は、
    患者さんと施術者の間の「信頼」を土台とし、
    それを「医療費のお知らせ」などの公的なチェック機能
    が後ろから支えることで、成り立っています。

    私たちは、その信頼に日々応えるべく、一件一件、誠実に業務を行っています。
    あなたが施術後に何気なくしているサインは、単なる事務手続きではありません。
    それは、あなたの体を任せるという、私たち専門家への「信頼の証」なのです。

    その重みを、私たちは決して忘れません。

    接骨院の料金が“分かりにくい”本当の理由

    接骨院の保険適用|「使える痛み」「使えない痛み」を分ける、たった一つの“原則”

    【院選びの、原点へ戻る】

    【治療院選びの、総合案内所へ戻る】
    この記事では「受領委任」について詳しく解説しました。
    治療院選びに関する、あらゆる疑問を解決するための「総合案内所」は、以下のページです。まだご覧になっていない方は、ぜひブックマークしてお役立てください。

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  • 「接骨院は高い」は本当?料金が“分かりにくい”問題の、本当の答え

    「接骨院は高い」は本当?料金が“分かりにくい”問題の、本当の答え

    「接骨院って、結局いくらかかるの?」
    「ウェブサイトに料金がはっきり書かれていなくて、なんだか不安…」

    もしあなたがそう感じているなら、それは当然のことです。
    しかし、その「分かりにくさ」にこそ、あなたが本当に信頼できる誠実な接骨院を見抜くための、最も重要なヒントが隠されているとしたら…?

    この記事は、単なる料金解説ではありません。
    現役の柔道整復師である私が、あなたと一緒に「なぜ接骨院の料金は分かりにくいのか?」という大きな謎を解き明かしていく、一つの「物語」です。

    読み終える頃、あなたは業界の常識を覆す“驚きの真相”にたどり着き、もう二度と院選びで迷うことはなくなるでしょう。


    【謎の答え①】まず知るべきは「国のルール」。保険診療の料金表

    料金が分かりにくい最大の理由の一つは、接骨院の料金には「健康保険が使える範囲」と「使えない範囲」が混在しているからです。
    まずは全ての基本となる、健康保険を使った場合の料金から見ていきましょう。これは私たち自身が勝手に決めているわけではなく、国が定めた「療養費」という全国一律のルールに基づいて算出されます。

    以下の表が、そのルールに則った料金の目安です。

    【接骨院・整骨院 健康保険料金 目安表】

    初回1割2割3割負担なし
    1部位2404807200
    2部位30060010000
    3部位41081012200
    二回目1割2割3割負担なし
    1部位1002003100
    2部位1603304900
    3部位2004006000
    三回目以降1割2割3割負担なし
    1部位601201800
    2部位1202403700
    3部位1603204800


    ※上記の料金はあくまで目安です。施術内容や固定材料などにより、多少変動する場合があります。
    ※この料金は国が定めた公定価格であり、どの接骨院で保険診療を受けても原則として大きな差はありません。

    「なんだ、思ったよりずっと高くないな」
    おそらく、多くの方がそう感じたはずです。しかし、話はまだこれで終わりません。謎はここから深まっていきます。

    深堀り解説

    なぜ、この複雑な保険手続きが必要なのか?
    私たちが、なぜこのような保険制度の中で仕事をしているのか。施術後の「サイン」から、稀に届く「患者照会」まで、その手続きの全貌と裏側にある“真実”を、以下の記事で全てお話ししています。

     【プロが全解説】接骨院での“謎のサイン”と、後日届く“調査”の正体|保険手続きの全貌


    【謎の答え②】「保険だけでは救えない痛み」と「派手な広告」の存在

    なぜ、世の中には「接骨院は高い」というイメージがあるのでしょうか?
    それは、先ほどの「保険診療」だけでは解決できない問題が、私たちの業界に存在するからです。

    一つは、保険ルールの限界です

    正直にお話しすると、保険診療の料金だけでは質の高い施術を提供し続けることは経営的に難しく、また、体の根本原因(例えば、長年の体の歪みなど)にアプローチするには、保険のルールでは対応しきれないのです。

    ここに、「自費診療」というものが登場します

    この「自費診療」にビジネスチャンスを見出し、「骨盤矯正〇〇円!」「根本改善コースが今だけ半額!」といったキャッチーな言葉を使い、きらびやかなウェブサイトや広告でマーケティングを駆使する院が現れます。

    GoogleのAIなどが参照してしまう「接骨院は高い」という情報の多くは、こうした一部の院が発信する、保険外の自費診療の料金なのです。

    【補足】当院の「自費診療」に対する考え方

    このように、多くの院がマーケティングを駆使して高額な自費診療へ誘導する中、私たち「なかの接骨院」が、なぜ自費でも1,500円という破格の料金で施術を提供しているのか。

    その背景にある私たちの“哲学”については、以下の記事で全てを正直にお話ししています。

    【長岡京市の整体探しの方へ】なぜ、国家資格者の本格施術が“破格の1,500円”で受けられるのか?


    【謎の答え③】すべての鍵を握る、法律による「広告の制限」

    ここで、物語の核心に迫る、もう一つの重要なルールが登場します。
    私たち柔道整復師は、法律によって広告に厳しい制限がかけられています。そして、2024年以降、この規制はさらに厳格化され、ウェブサイトも明確に広告と見なされるようになりました。

    これにより、「初回〇〇円!」といった広告的な文言で、トップページなどから一方的に料金をアピールする行為(プッシュ型)は、より厳しく制限されています。

    一方で、
    当院の料金ページのように、患者様ご自身が「料金について知りたい」と能動的にクリックして見に来られる情報提供については、必要な情報を誠実に掲載することが認められています。

    この「ルールを守りながらも、伝えるべき情報は誠実に伝える」という姿勢こそが、あなたが治療院を選ぶ上で、一つの重要な判断基準となるのです。。


    【これが真相です】ウェブサイトに“料金を書いていない”接骨院を、信じてみてほしい

    これまでの話をパズルのピースのように繋ぎ合わせると、驚きの結論が見えてきます。
    現代の接骨院は、大きく2つのタイプに分かれるのです。

    1. 派手な広告を出す院  法律のグレーゾーンを攻め、マーケティングを駆使して自費診療を積極的にアピールする。料金も分かりやすく(見えるように)提示していることが多い。
    2. 料金をあえて書かない院  法律を愚直に守り、安易な価格表示による患者誘引を避け、施術の考え方や症状の解説など、真面目な情報発信に徹する。

    もう、お分かりでしょうか。

    あなたが「不親切だ」「分かりにくい」と感じていた“ウェブサイトに料金を書いていない”という事実こそ、その院が法律を遵守しようとしている「誠実さの証」である可能性が、極めて高いのです。

    これが、料金が分かりにくい問題の、本当の答えです。


    では、どうすればいい?誠実な接骨院を見抜く「たった一つの質問」

    あなたはもう、正しい判断基準を手に入れました。
    ウェブサイトの派手さや、SNSのキャンペーン情報に惑わされる必要はありません。

    地味でも、誠実そうな情報発信をしている院を見つけたら、勇気を出して電話をしてみてください。そして、もし料金が不安なら、こう尋ねるのです。

    「そちらは、保険診療を主体でやっていらっしゃいますか?」

    この一言で十分です。
    「はい、基本的には保険が中心ですよ」と、穏やかに答えてくれる先生なら、きっとあなたの最高のパートナーになってくれるはずです。


    【最後に】私たちの“哲学”と、業界が抱える“現実”

    なぜ、これほどまでに自費診療を勧める院が増えているのか。
    その背景には、保険診療の報酬が極めて低く抑えられていることや、保険請求に関わる作業が非常に煩雑であることといった、私たち接骨院が抱える、深刻な構造問題があります。

    だから、同業者である他の接骨院が、高額な自費診療へと移行していく。その気持ちも、同じ業界に身を置く者として、痛いほど分かるのです。

    ですが、
    それでも私たちは、この町の医療の末端を担う者として、目の前の「怪我」と誠実に向き合い、保険診療という公的な枠組みの中で、一人でも多くの人を救いたいと強く願っています。

    この記事が、あなたの街の「普通の接骨院」への深い理解に繋がり、信頼できるパートナーを見つける一助となることを、心から願っています。

    【次のステップへ】“本音”のチェックリストで、実践力を身につける

    この記事で、接骨院の料金が「分かりにくい」背景をご理解いただけたなら、次はいよいよ実践です。

    その知識を武器に、どの院が本当に「誠実」なのかを具体的に見抜くには、どうすれば良いのでしょうか?

    そのための、より実践的な「ホームページの5つのチェックポイント」を、以下の記事でプロの視点から暴露しています。料金表示の裏側から、その院の“本音”を見抜きたい方は、必ずお読みください。

    『【もう騙されない】良い接骨院・整骨院のホームページ、プロが見抜く5つの“本音”チェックリスト』


    【総合案内所へ戻る】

    この記事では「接骨院の料金」について詳しく解説しました。
    治療院選びに関する、あらゆる疑問を解決するための「総合案内所」は、以下のページです。

    『【もう迷わない】体の痛み・不調を感じたら最初に読んでください|治療院選びの完全ガイド』


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  • 「ヘルニアだから安静に」だけじゃない。スポーツ復帰を叶える、なかの接骨院の“次の一手”

    「ヘルニアだから安静に」だけじゃない。スポーツ復帰を叶える、なかの接骨院の“次の一手”

    「ヘルニアだから、もう部活は無理なのかな…」そう呟いた、一人の学生さんがいました。

    病院で「ヘルニア」と診断され、大好きだった部活も休止。「来月の試合に間に合わせたいけど、もう無理かもしれない…」そんな不安を抱えた一人の学生さんが、先日、当院に来院されました。

    もし今、あなたや、あなたのお子さんが同じような状況で次の一歩を踏み出せずにいるのなら、この記事が希望の光になるかもしれません。

    これは、一人のテニス少女が、たった数日で満面の笑みを取り戻した、私たちの治療の記録です。


     ヘルニア治療の“落とし穴”―なぜ「安静」だけでは改善しないのか?

    まず、大前提として、私たちは医師の診断を軽んじるものではありません。病院で「ヘルニア」と診断され、LSRテストも陽性だった。それは、発症直後の急性期には、神経に強い炎症が起きていたことを示す、紛れもない事実です。この時期に「安静」を指示するのは、医師として当然の、そして正しい判断です。

    しかし、落とし穴はここから始まります。

    痛みの“フェーズ(段階)”は、時間とともに変化します。
    強い炎症が少し落ち着いてくると、痛みの原因は「ヘルニアによる神経圧迫」そのものから、「痛みをかばうことによる、周囲の筋肉の過緊張や関節の歪み」
    へとシフトしていくことが多いのです。

    この段階で、いつまでも「ヘルニアだから安静に」と指示し続け、二次的に発生した筋肉や関節の問題を放置すること。それこそが、回復を長引かせる最大の原因なのです。

    この「痛みのフェーズの変化」や「画像診断と実際の痛みが必ずしも一致しない」という現象の背景には、私たちの「脳」が痛みをどう認識し、コントロールしているかという、非常に重要なメカニズムが関わっています。この“脳と痛みの関係”を理解することが、あなたの不安を解消する大きな助けとなるはずです。

    → 関連記事:『なぜ「痛い」のか、なぜ「硬い」のか。― その答えは、全て“脳”にあった。』


    【治療実録】絶望から“満面の笑み”へ。彼女に起きた劇的な変化。

    来院時の状態:痛みの“質”の変化

    先輩の紹介で来院された彼女。病院ではヘルニアと診断され、部活も休止中でした。
    しかし、私が体を丁寧に診させていただくと、来院時にはLSRテストも陰性で、ヘルニア特有の神経症状は見られませんでした。痛みの原因は、ヘルニアの急性期を過ぎ、二次的に発生した筋肉や関節の問題へと移行していると判断しました。

    私は彼女に「もし発症直後に診ていたら、僕もヘルニアを強く疑い、病院の受診を勧めたでしょう。でも“今”の君の痛みは、違う原因から来ている可能性が高いよ」と伝え、現在の状態に合わせた治療を開始しました。

    施術と、驚きの変化

    私は、彼女の痛みの「現在の原因」となっている筋肉の緊張と関節の歪みに対し、「機能的な腰痛」を改善させるためのアプローチを行いました。
    すると、変化は劇的に現れました。施術後、彼女は内心「どうせ無理だろう…」と思っていたそうですが、体を動かしてみると、その予想は良い意味で裏切られました。

    翌日、院に入ってくるなり、彼女は満面の笑みでこう報告してくれました。

    女性
    女性

    「昨日動いてみたら、けっこう動けたんです!走ったりもできました!」

    希望の芽生え、そして復活へ

    そして、動くのが怖いと感じていた彼女の口から、信じられない言葉が出たのです。

    女性
    女性

    「金曜日の部活、やってみてもいいですか?」

    その一週間後、彼女は無事に部活の練習を最初から最後まで、ほぼ痛みなくやり遂げることができました。「20日の試合、余裕で間に合いそうです!」と、その声は完全に自信を取り戻していました。


    なぜ、劇的な回復が可能だったのか?―なかの接骨院のアプローチ―

    今回の劇的な回復の裏には、私たちの3つのこだわりがあります。

    1. 痛みの“現在地”を見抜く「鑑別力」
    診断名に囚われることなく、「今、何が痛みを引き起こしているのか?」を動きや筋肉の状態から的確に見抜きます。

    2. “フェーズ”に合わせた最適な施術
    急性期を過ぎた体に対し、最も効果的なアプローチを選択します。今回のケースでは、ヘルニアの治療ではなく、機能的な腰痛への治療が正解でした。

    3. 復帰後を見据えた再発予防
    痛みが取れたら終わりではありません。根本原因である体の使い方を指導し、二度と同じ痛みを繰り返さないためのサポートまで責任を持って行います。


    「ヘルニア」という診断名と、正しく付き合うために。

    ヘルニアと診断されても、絶望する必要はありません。大切なのは、痛みの“フェーズ”に合わせて、適切な専門家を選ぶことです。

    急性期は医師の指示に従い、安静にすることが重要です。
    そして、痛みが少し落ち着いてきたら、私たちのような筋肉と関節の専門家の出番かもしれません。

    もしあなたやあなたのお子さんが、診断名に縛られて、回復への次の一歩を踏み出せずにいるのなら、セカンドオピニオンとして、一度なかの接骨院にご相談ください。あなたの痛みの“今”を正確に見極め、復帰への最短ルートを一緒に見つけ出しましょう。

    ヘルニア以外の可能性も、知っておきませんか?

    この記事では、ヘルニアと診断された後の回復プロセスに焦点を当てました。しかし、「本当に自分の症状はヘルニアだけなのだろうか?」と、他の疾患との違いについて、より広く知りたい方もいらっしゃるでしょう。こちらの比較ガイドでは、ヘルニアと症状が似ている「脊柱管狭窄症」など、代表的な5つの疾患の違いを、一覧表で分かりやすく解説しています。

    → 『【腰痛5大疾患】ヘルニア・狭窄症…|症状の違いを徹底比較』


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