【足の教科書】あなたの不調は“足元の崩壊”から始まっていた ― 扁平足でマラソンを完走した専門家が語る、本当の“付き合い方”

「【足の教科書】扁平足との付き合い方 ― 扁平足が全身の不調につながる理由 ―」というタイトルが書かれた、なかの接骨院の専門解説記事のアイキャッチ画像。知的な方眼紙の背景と、ひらめきを象徴する電球のアイコンが特徴。

「扁平足だから、足が疲れやすいのは、仕方ない」

もし、あなたが、そんな“常識”という名の“呪い”に縛られているなら。この記事は、その呪いを、科学の力で解き放つための、専門家による“処方箋”です。

こんにちは。長岡京市のなかの接骨院です。

何を隠そう、この記事を監修する私自身が、重度の扁平足です。

だからこそ、断言できます。
骨格は元に戻らなくとも、それに伴う「痛み」や「不調」と共に、生きる必要は、全くない、と。

さあ、あなたの足という“個性”と、より良く付き合っていくための、本当の知識を手に入れましょう。

【第1章】結論 扁平足は“治る”のか? ― 専門家がお答えします

まず、あなたの、その最も根源的な問いに、真正面からお答えします。
結論から言うと、答えは、あなたの足が「子供の足」か「大人の足」かによって、全く異なります。

【治る可能性が高い】子供の「生理的扁平足」

お子様の足が扁平足であることに、不安を感じていらっしゃいますか?ご安心ください。幼児期の扁平足は、多くの場合、骨格が未発達なために起こる、生理的な現象です。多くは8〜10歳頃までに、外遊びなどで足裏の筋肉が自然と発達し、アーチが形成されていきます。我々は、その健全な成長をサポートする「足育(そくいく)」の重要性を、強く推奨しています。

【“付き合い方”を学ぶ】大人の「後天的扁平足」

大人の扁平足のほとんどは、アーチを吊るす腱の機能不全(後脛骨筋機能不全)が原因です。一度伸びきった腱は元に戻りません。しかし、ここからが、我々プロフェッショナルの出番です。あなたの“苦しみ”は、治せます。

【第2章】あなたの足は、なぜ、そうなったのか? ― 遺伝と環境の科学

原因①【遺伝という設計図】

あなたは、生まれつき「体が柔らかい」体質ではありませんか?

扁平足の最も根本的な“素因”は、遺伝的に、靭帯や関節が柔らかい体質(全身性関節弛緩性)にあります。この“設計図”を持つと、体重がかかった際に、アーチを支えきれずに、潰れやすくなります。

原因②【環境という建築工事】

あなたの足裏は、“サボる”ことを許されてしまった

しかし、設計図だけでは家は傾きません。アーチを支える“動的な支え”である足裏の筋肉は、後天的な運動によってしか鍛えられません。硬く平坦な地面と、クッション性の高い靴に囲まれた現代の生活は、この筋肉が育つ機会を奪い、“サボり筋”を生み出してしまうのです。

【第3章】なぜ、膝や腰まで痛むのか? ― “負の運動連鎖”の全貌

研究論文】運動連鎖(キネティックチェーン)の思想的源流と科学的根拠について。人体の骨格図の上に、青(可動性)と緑(安定性)のラインが描かれた、専門家向けの学術的な記事のアイキャッチ画像。
【図解】恐怖のドミノ倒し 足元の崩壊が、全身を蝕むまで
  • 1
    【第1ドミノ】足部の過回内

    全ての始まり。土踏まずが潰れ、かかとが「ハの字」に内側へ倒れ込みます。

  • 2
    【第2ドミノ】脛骨の内旋

    土台が内側に倒れることで、その上に乗る、すねの骨(脛骨)が、強制的に内側へと“ねじられます”。

  • 3
    【第3ドミノ】膝へのストレス(ニーイン)

    すねの骨が内側にねじられることで、膝が内側に入る「ニーイン」という危険な動きが誘発されます。これがランナー膝鵞足炎の直接的な引き金となります。

  • 4
    【最終ドミノ】骨盤と腰への到達

    膝が内側に入る動きを、体は、股関節と骨盤を歪ませることで代償しようとします。この歪みの最終的な“しわ寄せ”が、あなたの腰痛として、現れるのです。

あなたの不調は、足だけの問題ではありません。足元の僅かな“崩壊”が、ドミノ倒しのように、あなたの全身を蝕んでいく。その、恐ろしくも、論理的なメカニズムを、徹底的に解説します。

【第4章】巷の“常識”の、嘘とホント ― あなたの努力が、報われなかった理由

【罠①】

なぜ「タオルギャザーだけ」では、意味がないのか?

タオルギャザーは、足裏の筋肉を“目覚めさせる”準備運動としては有効です。しかし、体重のかからない状態での運動であり、それだけでは、歩行や走行で使える“本当の筋力”は、決して身につきません。

【罠②】

なぜ「インソールだけ」では、足を弱らせるのか?

インソールは、痛みを緩和する、素晴らしい“応急処置”です。しかし、その“快適さ”に甘えきると、あなたの足は、自らアーチを支えることをやめてしまい、さらに“サボり筋”を育ててしまう、諸刃の剣なのです。

【第5章】痛みと不調を“治す”ための、科学的アプローチ

本当に効く、“2ステップ改善法”

「タオルギャザー」は、足裏の筋肉を“目覚めさせる”初期の運動としては有効です。しかし、それだけでは、体重がかかった実際の動きの中では、アーチを支えきれません。最新の理学療法では、必ず、次のステップへと移行します。

  1. 【ステップ1:覚醒】神経筋再教育
    タオルギャザーや、足指で物を掴む運動で、眠っている足裏の筋肉と、脳の“通信回線”を再接続します。
    やり方:足指でタオルをたぐり寄せ、足裏の筋肉の存在を、脳に思い出させます。
  2. 【ステップ2:統合】荷重位トレーニング
    「ショートフット・エクササイズ」や、片足立ちで、体重がかかった状態で、アーチを維持する“本当の筋力”を、体に、再学習させます。
    やり方:足裏全体で地面を掴むように、アーチを意識的に引き上げる訓練です。これを、座った状態から始め、最終的には、片足立ちという、体重がかかった状態(荷重位)で行うことで、初めて、歩行やランニングで使える“本当の筋力”が、身につくのです。

「ショートフット」は、体重がかかった状態で行うことで、初めて実用的な筋力(統合)を鍛えることができます。

専門家だからこそできる、最短ルート

セルフケアだけでは、限界があることも事実です。私たちは、専門的な手技によって、アーチ低下の“真犯人”である後脛骨筋の機能を回復させ、崩れた足根骨のアライメントを、ミリ単位で調整します。あなたの回復を、劇的に、加速させます。

【結論】あなたの足は、弱点ではなく、“個性”です

院長
院長

この記事を監修する私も、重度の扁平足です。

学生時代は水泳に打ち込んでいたため、日常生活や、その競技において、扁平足が不利だと感じることは、ほとんどありませんでした。

しかし、学校のマラソン大会で、それは、明確な“痛み”として、私の前に現れました。足底腱膜炎です。

その痛みを、治してくれたのが、今の私の師匠である接骨院の先生でした。
難しい講義があったわけではありません。彼は、ただ、私の痛みを取り除き、再び、私が、全力で、運動に励むことができるようにしてくれたのです。

この、“治してもらった”という体験。
そして、その先生に、この業界へと“誘ってもらった”こと。
それこそが、私が、この道を志し、今、こうして“治す側”にいる、全ての“原点”です。

扁平足だからって何も諦める必要なんてありません。
しっかりケアをしていればどんな運動だって続けていけます。

そのお手伝いをできるのが私達柔道整復師だと自信を持っています。

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