【もう騙されない】良い接骨院・整骨院のホームページ、プロが見抜く5つの“本音”チェックリスト

「国家資格者がいるか確認しましょう」「口コミを見ましょう」…そんなことは、もう聞き飽きましたよね。

こんにちは、長岡京市のなかの接骨院です。この記事では、そんな“建前”の話は一切しません。

私たちプロが、同業者である接骨院のホームページを見るとき、「この院は、本当に患者さんのことを考えているのか?」を判断するために、無意識にチェックしている“5つの本音のポイント”があります。

これを知れば、あなたはもう派手な広告や耳障りの良い言葉に惑わされることはありません。さあ、業界の裏側へご案内します。


チェックポイント① 「料金」の表示に“誠実さ”は表れるか?

規制が強化された今だからこそ、その「見せ方」に院の姿勢が透けて見える。

2025/02/18、ウェブサイトも広告規制の対象となり、原則として詳細な料金の表示は厳しく制限されるようになりました。しかし、患者様が自ら求める情報を提供する、という形での表示は許容されています。

このルールを逆手にとり、「初回〇〇円!」といった広告的な表現で集客しようとする院と、ルールを遵守しつつも、必要な情報を誠実に伝えようとする院とで、明確な差が生まれます。

  • 信頼できる可能性が高い表示: 保険診療と自費診療が明確に分けられ、「料金について」といったリンク先のページで、国の基準に沿った目安が正直に書かれている。
  • 注意が必要な表示: トップページで過度な割引を大々的にアピールし、高額な回数券や自費コースへ誘導する意図が強く感じられる。

より詳しくは『「接骨院は高い」は本当?料金が“分かりにくい”問題の、本当の答え』へ

チェックポイント② 過去に「派手な広告」を打っていなかったか?

今広告を出していなくても、過去の“広告履歴”が、その院の体質を示すことがある。

「最近は見ないけど、以前、YouTubeやGoogleの広告でよく見たな…」そんな記憶はありませんか?

広告規制が強化される以前に、過剰な広告費をかけて集客していた院は、その費用を回収するために、高額な自費診療を強く勧める体質を持っている可能性があります。真に口コミと技術で評価されている院は、そもそも派手な広告を必要としないことが多いのです。

チェックポイント③ 「自費診療」との向き合い方は健全か?

自費診療自体は悪ではない。しかし「回数券」の存在は、その院の体質を示すサインかもしれない。

保険診療だけでは対応しきれない症状に対し、より高度な技術を自費で提供すること自体は、素晴らしいことです。

問題は、その提供方法と思想です。特に注意して見てほしいのが「回数券」の有無です。
考えてみてください。捻挫やぎっくり腰といった「怪我」は、本来、一日も早い回復を目指すべきものです。その治癒プロセスに対して、あらかじめ「〇回分のチケット」をまとめ買いさせるという行為は、果たして治療の本質に沿っているでしょうか?

  • 注意が必要なケース
    高額な自費診療の回数券を強く勧めてくる。「この回数券を買わないと根本的には治らない」といった説明で、患者の不安を煽る。
  • 健全な可能性が高いケース
    自費診療の選択肢はあるが、あくまで患者の希望を尊重する。一回ごとの支払いが基本で、無理な勧誘がない。

「保険診療だけでも、しっかり診ていただけますか?」と問い合わせの際に一言確認し、その反応を見てみるのも良いでしょう。

チェックポイント④ 「院長の言葉」に“哲学”はあるか?

テンプレートの美辞麗句か、それとも血の通った“自分の言葉”か。

「患者様に寄り添い…」「根本改善を目指し…」といった言葉は、どこでも使えます。

重要なのは、院長自身が、どんな経験をし、何に悩み、なぜこの仕事をしているのか、その人だけの「物語」や「治療哲学」が、自分の言葉で語られているかです。ブログや院長挨拶を読んで、あなたが「この先生の考え方、好きだな」と共感できるかどうかが、何よりの判断基準になります。

チェックポイント⑤ サイト全体が「売り込み」か「情報提供」か?

そのサイトは、あなたの不安を煽るか?それとも、あなたの不安を解消するか?

最後の、そして最も本質的なチェックポイントです。
サイト全体を眺めてみてください。そのサイトは、ひたすら自分たちのサービスの素晴らしさを「売り込もう」としていますか?

それとも、私たちのサイトのように、あなたが“賢い患者”になるための正しい知識を「提供しよう」としていますか?

後者の姿勢を持つ院は、目先の利益よりも、長期的な信頼関係を大切に考えている、誠実なパートナーである可能性が極めて高いと言えるでしょう。

本物のパートナーを見つけるために

これら5つの“本音”のチェックリストを使えば、あなたはもうホームページの情報に振り回されることはありません。

最後に、少しだけ業界の裏側をお話しさせてください。
なぜ、これほどまでに自費診療を勧める院が増えているのか。その背景には、保険診療の報酬が極めて低く抑えられていることや、保険請求に関わる作業が非常に煩雑であることといった、私たち接骨院が抱える構造的な問題があります。その流れに傾く院の経営判断も、理解できないわけではありません。

ですが、と、私たちは声を大にして言いたいのです。

それでも、この町の医療の末端を担う者として、目の前の「怪我」と誠実に向き合い、保険診療という公的な枠組みの中で、一人でも多くの人を救いたいと日々奮闘している先生たちが、確かにいることを知ってほしいのです。

派手なウェブサイトは持っていないかもしれません。しかし、その静かなページには、血の通った言葉と、本物の治療哲学が、きっと宿っているはずです。

この記事が、あなたがそんな本物のパートナーと出会うための一助となることを、心から願っています。

【深掘り研究室】接骨院の“お金とルール”の裏側

今回のチェックリストで触れた、接骨院の料金や保険の仕組みについて、さらに深く知りたい方は、以下の専門記事(専門書)をご参照ください。業界の「なぜ?」が、よりクリアになるはずです。


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この記事では「良い接骨院のHPの見分け方」について詳しく解説しました。治療院選びに関する、あらゆる疑問を解決するための「総合案内所」は、以下のページです。ぜひ、ブックマークしてお役立てください。

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この記事では、接骨院(整骨院)のホームページについて、詳しく解説しました。
料金、保険、そして、他の院との違い…。それら全ての、根底に流れる、「後悔しない、院選びの“考え方”」そのものについては、以下の「フロアガイド」で、お話ししています。ぜひ、併せてご覧ください。

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