「レントゲンでは異常なしと言われたけど、お尻から足にかけて痺れる」
「マッサージ直後はいいけど、翌朝には背中がガチガチ」
このような症状の原因は、筋肉そのものではなく、「組織と組織の間の滑り(滑走性)」が悪くなっていることにあります。
これを専門用語で「癒着(ゆちゃく)」と呼びます。
1. 神経は「トンネル」を通っている
神経は、筋肉や筋膜、骨で作られたトンネルの中を通っています。
健康な状態であれば、関節を動かすたびに、神経はこのトンネル内を数ミリ〜数センチ、スルスルと滑って移動します。
癒着=トンネル内での渋滞
しかし、過去の炎症や、長時間の同じ姿勢、運動不足などが続くと、トンネルの壁(筋膜など)と神経がベタリと張り付いてしまいます。
この状態で体を動かすとどうなるでしょうか?
滑るはずの神経が無理やり引っ張られ、「ビーン!」という鋭い痛みや痺れが発生します。これを無理にストレッチすると、さらに神経を傷つけてしまいます。
2. 「チキソトロピー現象」で組織を溶かす
固まってしまった筋膜や組織をどうやって緩めるのか?
ここで重要になるのが「チキソトロピー(Thixotropy)」という物理現象です。
当院の手技では、適切な圧と振動を加えることで、ベトベトに固まったヒアルロン酸などの結合組織を「サラサラ」の状態に戻し、癒着を剥がしていきます。
3. ニューロダイナミクス(神経系モビライゼーション)
組織がサラサラになったところで、「神経を滑らせる運動(スライダー)」を行います。
神経を引っ張るのではなく、トンネルの中を行ったり来たりさせる特殊な運動療法です。
「筋肉をほぐしても治らない」場合、ターゲットを「癒着」に変えるだけで劇的に改善することがあります。
しつこい痺れや突っ張り感でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
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