「高齢の母が、急に膝が痛くて動けないんです…」
先日、いつも当院に通ってくださっている患者様から、大変慌てたご様子でお電話をいただきました。
詳しくお話を伺うと、膝に「急激な腫れ」があり、「軽く触れるだけでも激痛が走る」とのこと。実はこのお母様、ほんの数日前にも当院でお身体を診させていただいたばかりでした。

普段の膝の状態、歩き方、筋肉の硬さを熟知しているからこそ、お電話越しの情報だけで「これはいつもの慢性的な痛みではない。突発的な異常が起きている」と直感的に判断することができました。
この記事は、私が真っ先に疑った『偽痛風(ぎつうふう)』という疾患の恐ろしさと、なぜこのような時に「まずは接骨院に相談する」ことが、あなたやご家族を守る最適な行動になるのかを解説するものです。
最後まで読んでいただければ、急な激痛に襲われた時、迷わず正しい一歩を踏み出すための知識が手に入ります。
💡 この記事の内容は、当院のInstagramでもスライド画像で分かりやすくまとめています。
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【第1章】
急な膝の激痛と腫れ!
それ「偽痛風」かもしれません
偽痛風とは?なぜ「痛風」と違うのか?
多くの方が「痛風(つうふう)」という言葉を聞いたことがあると思います。美味しいものを食べすぎて尿酸値が高くなり、足の親指などに激痛が走る、あの病気です。
しかし『偽痛風(ぎつうふう)』は、原因が全く異なります。
- 原因:関節の中に「ピロリン酸カルシウム」という結晶が溜まり、それが剥がれ落ちることで強烈な炎症を引き起こします。
- 症状:突然の激痛、強烈な腫れ(パンパンに腫れ上がります)、熱感や発赤。
- 好発部位:特にご高齢の方の「膝関節」に多く見られます。手首などに発症することもあります。
この疾患の場合、「痛いから」といって患部を強く揉んだり、無理に動かそうとすることは絶対にやってはいけない行為(禁忌)です。炎症をさらに悪化させてしまいます。速やかに医療機関(整形外科)での診断とお薬(注射など)による処置が必要です。
私はすぐにご家族に「動かさずに、できるだけ早く整形外科を受診してください」と強くお勧めしました。
後日、やはり偽痛風との診断を受け、適切な処置によって無事に痛みが落ち着いたとご報告をいただき、私自身も本当に胸をなでおろしました。
【第2章】
「気づく」ために必要な19年間の経験値
接骨院にはレントゲンもMRIもありません。では、なぜ私が電話越しや一目見ただけで、このような「接骨院の適応外となる疾患(病院へ行くべき症状)」を鑑別できるのでしょうか。
実は私には、過去に「手首が蜂に刺されたようにパンパンに腫れ上がった」患者様を診察した経験があります。
打撲や捻挫といった明確なケガ(外傷)がないのに、異常なほどの強い炎症と圧痛が存在する。その際も明らかな異常を感じ取り、すぐに病院での受診をお勧めした結果、偽痛風と診断されました。
その時の経験から、「見落としてはならない病態」として偽痛風についてより一層深く勉強を重ねてきました。

最も頼りになるのは、機械ではなく「手から伝わる感覚」と「過去の経験値」です。この経験があったからこそ、今回も咄嗟の正しい判断と、患者様の苦痛を最小限に抑える行動に繋げることができたのだと感じています。
【第3章】接骨院の本当の役割とは
正直に申し上げますと、今回のように患者様を病院へご紹介することは、当院の収入には一切繋がりません。
しかし、私はそれで全く構わないと心から思っています。
なぜなら、接骨院の最も重要で誇り高き役割の一つは、地域の皆様にとっての「最初の相談窓口(プライマリ・ケア)」であることだと信じているからです。
こんな時、一人で悩まないでください
- 「急に痛くなったけれど、何科に行けばいいかわからない」
- 「大したことないかもしれないから、病院で長時間待つのはためらう」
- 「歳のせいだと思って、ずっと我慢している」
そんな時、「とりあえず、なかの接骨院の中野先生に診てもらおう」と思い出していただける存在であること。
私たちが徒手療法で対応できる症状(筋肉や関節のトラブル、癒着の解放など)であれば全力で治療し、今回のように専門医の診断が必要だと判断すれば、最も適切な医療機関へと橋渡しをする。
これこそが、私の目指す柔道整復師の本当の姿です。
【結論】自己判断せず、まずはプロを頼ってください
長岡京市周辺にお住まいの皆様。
身体の痛みや不調、ご家族の急なトラブルで不安な時は、決してご自身で判断して我慢したり、インターネットの情報を鵜呑みにしないでください。
まずは、当院にご相談ください。
19年の臨床経験と知識を持って、あなたにとっての「最善の道」をご提案することをお約束いたします。どんな小さな不安でも構いません。いつでも遠慮なく頼ってくださいね。
- 【当院の治療哲学】
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